サマセット・モーム

神戸市西南、塩屋の外国人の集落にモームは 来訪

サマセット・モーム と 『平磯灯標』

平磯灯標は サマセット・モームの 『困ったときの友』に 登場します。

 1927年にイギリス人作家、サマセット・モームは 印度・タイ・シンガポールに滞在
日本には 知人を訪ねて神戸・塩屋へ来訪しました。
 1959年に東南アジアを旅し、11月から1か月間日本にも訪れている。 

「困ったときの友」(サマセット・モーム、ちくま文庫『コスモポリタンズ』所収)
  『コスモポリタンズ』には、アメリカの雑誌にコスモポリタン」に1924〜1929年に発表された

「私はこれまで三十年間、仲間の人間たちを観察してきた。 しかし、かれらについて私の知って
いることはいくらもないのである」という言葉ではじまる物語は、神戸で会社を経営する外国人と、
ギヤンブルでお金をすってしまった若い外国人が主な登場人物です。
 二人はヽ塩屋クラブから沖の平磯灯台を回って垂水の川尻まで泳ぎきることができれば仕事をやろう
という賭をし、一目見て簡単に泳げそうな距離なので、「泳げる」と賭けて海に出た若い男が、
果たして恐ろしい流れに呑み込まれ亡くなってしまうという結末を迎えます。

  「Afriend in need is afriend indeed」(まさかの友が真の友)。天使のような顔で賭を仕掛
けた男がヽ実はとんでもない悪魔だったのか…というサプライズ・エンディングのあるお話です。

文学博士、関西大学名誉教授 越川正三先生の解説付きの第436回の関西文学散歩に参加
  

 平磯灯標について   位置 北緯 34度37分17秒 東経 13503分54秒
    「平磯」の暗礁の安全航行対策として 明治26年に建設された
    コンクリート基礎の上に固定されていて、海上に浮かぶ「浮標」ではありません
    山口県小野田市の小野田セメントが製造した国産初のセメントを使用して建設された
    コンクリート製の灯台

  

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☆訪問撮影-2010.2.14 天候:晴☆

所在地:アクセス
  神戸市垂水区塩屋町の海岸
  JR塩屋駅 山陽電車塩屋駅より 10分
  三宮より 電車で 18分
第436回の関西文学散歩
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